究極の散歩「北安曇八坂村の磨崖仏」

昨年もチャレンジして見つけられなかった北安曇八坂村の廃村・鹿籠(かろう)の道祖神。
今年こそと、道祖神探しのベストシーズン早春の4月初旬に八坂村山中にトライしてきました。
今回の道程は前回とほぼ同じですが、鹿籠からはスタートに戻るコースをたどりました。
道祖神を探す(石を掘り起こす、絶壁を伝い降りて確認する)こと1時間を含め、5時間
の散策でした。kokotonPAPA,kokotonMAMA,"FORM信州あづみ野"の吉川氏の3人です。
ルート図は、特別企画1を見てください。

鹿籠(かろう)さわら立ての磨崖仏

”さわら立て”の磨崖仏 これが、鹿籠の磨崖仏です。道祖神は残念ながら見つかりませんでしたが、
もう一つの目的である”さわら立て”の磨崖仏は、見つけてきました。
岩の中に石仏を祀ってあるのがわかると思います。
普通、磨崖仏というと岩を彫り込んであるのですが、ここのは岩の中に穴を
堀りそこに祀ってあります。
槍平(うつぎだいら)から鹿籠へ抜ける道の途中を左に入って行くとずり落ち
そうな岩の横を抜けると現れます。(特別企画1の図には載っていません)
kokotonPAPAの隣が不動明王像、kokotonMAMAの左、木の横が大日如来像です。
足下の1体と一番左の岩の中の物は不明石仏です。

春浅い季節の八坂村の尾根道

やっと雪も消えたばかりの尾根道は大変見晴らしが素晴らしいですよ。
回りの木々から葉が落ち、草むらは枯れて夏場とはまるで別世界です。
写真の右奥にうっすらと白く見えるのは北アルプスの山々です。
この季節に歩くとまさに枯れ葉のジュウタンです。場所によってはくるぶし
位まで埋もれます。場所によっては幅が1m位で、両側が谷というチョット
ヒヤッとする処もあります。
尾根道を行く

鹿籠の巨大桜は枯れていた

桜の巨木 昨年夏に訪れた廃村・鹿籠に片道1時間半、山道を歩いて再び訪れました。目的は
八坂村村誌に出ている桜の巨木を見ることでした。しかし、ご覧の通りすっかり朽ち
枯れていました。
蔦が絡みつき、倒木が倒れかかり、折れ落ちた幹が腐って、踏むとボソッと崩れて
しまう程でした。残っている幹の太さは大人3人ほどの太さがあり、咲いていた頃を
想像するだけでも十分に感激です。う〜ん見事!
鹿籠の巨桜の伝説
この桜の木の根元には昔の武士の鎧が埋められていると言い伝えられています。また、
この木はたとえ枝といえども火にくべてはならず、もしくべようものなら口が曲がると言われています。

福寿草の群生が山の中の廃村にあった

廃村・鹿籠の集落の奥には福寿草が群生していました。
ちょっと写真では見づらいのですが緑の草には黄色い
福寿草の花が咲いています。
人の住んでいた頃もきっと咲いていたのでしょう。
群生する福寿草

八坂村・村誌にも出ていない鹿籠の祠を発見!

村誌にも載っていない鹿籠の祠 集落の中を探し回る中で、斜面の上の方の木々の間に何か見つけました。
上って見ると、それは二基の石灯籠と小さな祠がありました。
帰ってから、八坂村村誌を調べましたが鹿籠に祠があることは記載されて
いませんでした。他の集落の同様の祠は載っているのですが・・・・・。

山道の石仏の不思議

今回最高のミステリーはなんと言ってもこの石仏でしょう。槍平から鹿籠に抜ける道
の途中にこの石仏は有りました。
不思議は二つ。
(1)この周辺の道には、路傍の石仏が多々あります。普通このように倒れている物は
  だいたいが苔むしていたり泥に埋まっていたりするのです。しかし、この石仏だけ
  はご覧の通りしっかりとその道ばたに存在しているのです。おまけに前回来た時
  には見られませんでしたし・・・・・。
(2)この写真は行きに撮った物です。そして、帰りには・・・・・・。そうです、無かったの
  です。どうして? これだけの物ですから、見落としたと言うことはありません。
  何せ3人とも見ていないのですから。ただ、この道の途中から”さわら立て”に入る
  道が有るのですが2カ所有ります。その間の20m程の中に有ったのなら、そこだった
  のかもしれません。そこに有ったに違いない・・・・のです。
山の尾根道の石仏

春浅い4月初旬は、道祖神探しのベストシーズンです。と言うのは草木が枯れて見晴らしが利くからです。
夏などは目の前にあっても、倒れて草に埋もれてしまっている場合などは見つけるのが非常に難しいです。
今回も残念ながら見つけられませんでしたが、人も歩かない山深き廃村に分け入るのは素晴らしいですよ。
ぜひ、一度おためしくださいm(_ _)m


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