kokoton安曇野道祖神


信州・安曇野は道祖神のメッカです。南は梓川村から北は大町まで、山地の小村落も含め総数900体もの双体像・文字碑等様々な道祖神が散在しています。
その中で安曇野では男神・女神か並んでいる双体道祖神が多いことで有名です。道祖神は村の守り神として、五穀豊穣・無病息災・子孫繁栄を祈願し、村の中心や辻、三叉路に立っています。またその男女像はちょっとエッチで微笑ましい良い気配です。
多くの場合、道祖神と同じ所に庚申塔・二十三夜塔・馬頭観音等が祀られているようです。

『1』道祖神について
1-1)道祖神ってなに
安曇野を代表する水色の時道祖神 道祖神とは資料によると、元々は漢の国の旅行安全の守り神でそれが日本に入って災いから守るサイノカミと子孫繁栄のフナトノカミに一緒になったと考えられているそうです。
また安曇野で双体道祖神が彫られるようになったのは享保年代(1716〜1735)からのようで、1700年代の物は穂高町等でも見ることが出来ます。
道祖神につての詳細についてはこちら

このページでは、主に双体道祖神について見ていきたいと思っています。エリア的には安曇野周辺域まで網羅しています。そしてkokotonは特に山中深くの道祖神に興味を引かれています。それは後半でご紹介します。

1-2)代表的な双体道祖神の形
タイプ 場所 年代 コメント
握手像サンプル 握手像 穂高町
神田町
天保十二年
(1841)
双体像としては一番多い握手像です。握手・肩組・抱き寄せとバリエーションがあります。
また安曇野特に穂高町にはこのように着色された彩色像が多く見られるのが特徴です。これは道祖神祭りの時に子供たちが祈りを込めて塗るそうです。

一番多いのは肩を抱き合うパターンで、抱肩握手像などと表現する人もいます。
酒器像サンプル 酒器像 堀金村
中堀
不明 握手像の次にできた酒器像です。男女の婚礼像と言われています。
持っている酒器にはいろいろなパターンが有ります。安曇野で道祖神が広まる一つのケースでしょう。
笏扇像サンプル 笏扇像 穂高町
塚原
文政十年
(1827)
双体像の中では珍しい笏扇像です。それぞれが笏(しゃく)と扇を持っている像です。
ちょうどお雛様みたいな感じです。割と珍しい双体道祖神ですね。穂高にはこの1体だけだと思われました。この像は、女神が右手を広げています。

双体道祖神を男神・女神の組み合わせから見るとこのようなパターンが代表になります。より古いものになりますと身体が触れ合うことなく立つ並立の双体道祖神もあります。またその中には向かって左側が男神の仏教系の物も有ったりします。
しかしこの他にも石仏全体の形の区分、中区(なかく)と言って双体神周りの彫りの形での区分、等もありますのでまた紹介できるようにしたいと思います。



1-3)四季の道祖神

安曇野の道祖神は四季それぞれで安曇平の風景になじんだ良い様子を見せてくれます。

春 一面のマーガレットの中の道祖神。後ろは水を張ったばかりの田圃です。
撮影地:梓川村
秋 青く晴れわたった空。実だけになった柿木が秋らしい雰囲気を漂わせています。
撮影地:明科村
夏 有明山をバックに日差しまぶしい彩色道祖神。屋根がその日差しから守っているようです。
撮影地:穂高町
冬 一面の銀世界。ポツンとたたずむ道祖神はとても美しい。冬は安曇野がもっとも安曇野らしく写る良い季節です。
撮影地:穂高町



1-4)安曇野(安曇平)と松本平の道祖神

安曇平から松本平にかけての道祖神をご覧ください。地区別にご案内します。

/4/朝日村:安曇野の隣、松本平の道祖神をご覧ください。
/3/山形村:穂高の彩色道祖神に並ぶ有名な道祖神の地区といえばここです。
/2/梓川村:安曇野の一番南に位置する梓川村の道祖神紹介です。
/1/穂高町:第1回目は安曇野の中心、穂高に特に多い事で有名な彩色の道祖神を集めて紹介します。



1-5)お薦めの道祖神散歩
自転車で安曇野をゆっくりと道祖神探しを目論見の方にお薦めは、穂高町発行の
安曇野 穂高 道祖神めぐり(\200)です。

ここで細かく紹介するよりもキッチリと出来ています。5つのコースに分かれて紹介され、
それぞれおおよその時間とルート図があります。
穂高神社をスタートとしていますから分りやすいですよね。安曇野 穂高道祖神めぐり
穂高神社の横、御船会館を始め主なペンションや観光施設で購入出来ます。

もちろん車で廻ったり、自分で好きな組み合わせでノンビリと歩いたりもこれがあれば
OKですね。
道祖神巡り





『2』kokotonの山中の道祖神探索


八坂村の廃村・北桑梨の道祖神 観光では安曇平の道祖神にはかないませんが、kokotonは安曇平の東側に位置する山中の小集落に佇む道祖神にひかれています。廃村になってしまった集落や、戸数2・3戸といったような小集落の道祖神にはまた一味ちがうモノが感じられます。

安曇平では主に三叉路に佇む道祖神、山中ではそれさえも違うのです。以下はその山中の道祖神の探索結果です。その風情と共にぜひご覧ください。地域的には北安曇を中心としてその周辺の山中の道祖神を含めています。

左の写真は北安曇郡八坂村の廃村・北桑梨の道祖神です。

2-1)北安曇とその周辺の山中の道祖神

安曇野を取り巻く山中の道祖神を地区別に紹介します。

/5/生坂村:東を旧広津村と八坂村に、西を明科町に接する山中の道祖神紹介です。
/4/八坂村part2:昔からの道祖神の因習が残る北安曇山中の道祖神。お薦めです。
/3/旧・広津村:現在の池田町広津地区の道祖神案内。北安曇の山中の特徴ある道祖神を!
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ここからはまだ詳細案内になっていません。 (^^;
/2/八坂村:究極の道祖神村。kokoton注目度No.1の地区を紹介します。
/1/明科町:この下のお薦めにも出てくるkokotonお薦めの地区です。



2-2)kokotonお薦めの道祖神とその風景

kokotonは里の物とはまた違った、山の中の集落に有る道祖神に凝っています。
割とわかりやすい場所の物を紹介しています。ホントは、もっともっと山の中の物が
凄いんですけどね。興味有る方はご連絡下さい。

#1:柏尾の抱擁(明科町の山の中、車では最後まで行けないところに有ります)
#2:梨子の道祖神(これも明科の山中の道祖神で45°を越える斜面に有ります)
#3:小芹の道祖神(またもや明科の山の中シリーズ第3弾)
#4:池桜の接吻道祖神(明科の山の中にある有名な接吻道祖神を紹介)
#5:塩の貝の道祖神(ついに八坂村登場! ホントの山の中の集落・塩の貝の道祖神は美しい!)
#6:下笹尾の道祖神(集落の話と道祖神の関係はほんとに不思議)



2-3)埋もれ行く道祖神

道祖神が有るのは、穂高町のように町中だけではありません。北安曇の山の中などは過疎化が進み
道祖神を守ってくれる村人がいなくなってしまいます。そう言う場合は、だいたいは神社等に集められて
います。しかし、中には村が無くなると同時に、その中に埋もれてしまった物も有るのではないでしょうか。


◆廃村の道祖神
 廃村の道祖神はここだけでなく紹介していますが。スポット的にその雰囲気を含めてご覧いただきたいと思います。

廃村の集まる小立野入地区の道祖神を紹介
廃村・高合(たかお)の道祖神
廃村・地捨の田(じしゃんた)の道祖神
廃村・北桑梨と西の窪の道祖神を発見! 


その他山中の小集落、廃村の道祖神の写真はこちらからご覧下さい


『3』特別企画/廃村・鹿籠の道祖神探索

kokotonが探している、超山奥の廃村・鹿籠(かろう)の道祖神。そこへ行くだけでも山中散歩の極地。その探索の模様をご覧ください。

北安曇八坂村の鹿籠へ今年も(第4弾)  今や、ライフワークか。今年こそ!
北安曇八坂村の廃村道祖神探索(第3弾)  見つからない鹿籠の道祖神を掘り探しに!
北安曇八坂村鹿籠の磨崖仏(第2弾) 地元の人も知らない山奥の磨崖仏を探しに。
北安曇八坂村の廃村散歩(第1弾) ちょっと行かない山中の廃村へ道祖神探索散歩。



『4』ギャラリー

その他のギャラリーと一緒にこちらへ。
サムネール方式で、小さな画像と大きな画像どちらでもご覧いただけます。
別画面のページで立ち上がります。


お願い: このページで道祖神に関してのコメントは資料と現地取材を元にしたkokotonの個人的見解です。従いまして、事の真意に対する責任は全てkokotonにあります。また、それらの無断引用に付いてはご容赦願います。

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